2016年6月11日土曜日

感想・書評「夜のピクニック:恩田陸」ネタバレ注意・歩行祭という奇妙な行事がある高校の物語。夜通し歩き続けるというひたすら過酷な行事(レビュー)。 #読書

恩田陸『夜のピクニック』は歩く高校生たちの青春

『夜のピクニック』は歩行祭という奇妙な行事がある高校の物語です。
夜通し歩き続けるというひたすら過酷な行事の中で、主人公である高校生たちが三年間の総括をするという内容です。読んでいて疲れそうなくらい歩き続けます。本当に歩いてばかりです。
なんだか懐かしい気持ちになれました。高校時代は明るいものではなかったですが、それゆえにその時しか感じられないことがたくさんあったと思います。この本にはそういう感情がたくさん描かれていました。特に異母兄弟である主人公二人が葛藤するところが好きです。無視することもののしることもできずにふらふらする二人がリアルでした。
それから謎の男子生徒の正体が面白かったです。あれはなんだか笑えました。でも彼なりに考えて歩行祭にやってきたんだなあと思うと、これも一つの青春なのかもしれませんね。
懐かしい気持ちになれて、前向きになれるそんな美しい青春小説でした。ほかの作品も読んでみたいです。

ありがとう寄稿。

笑子と睦月は夫婦だけど、この二人の結婚は普通の夫婦とは違う理由で結婚を決めていました。アルコール依存気味で情緒不安定でもある笑子、男子大学生の恋人がいる睦月、そして睦月恋人である紺。
感想&書評「きらきらひかる (江國香織)」(ネタバレ注意)感想レビュー・アルコール依存気味で情緒不安定でもある笑子、男子大学生の恋人がいる睦月、そして睦月恋人である紺。 #Novel | おすすめ面白い小説用ブログ。

人気の投稿