『さようなら、コタツ』(中島京子):家が1番幸せ
「もう仕事のことは何も考えたくない」と思うほど疲れていても、家に帰るだけで、ちょっとホッとした経験は誰にでもあるでしょう。『さようなら、コタツ』はそんな家にまつわる短編を集めた短編集となっています。どの短編も家で楽しく食事をする様子が描かれていて、温かい家と食事があれば人は幸せを感じることができるんだと安心させてくれます。こういう小さな何気ない幸せこそが、現代人が見失っている贅沢なのではないかと思います。どれも珠玉の短編なのですが、個人的には表題作の「さようなら、コタツ」がクスッときました。部屋を片付けているうちに、「なんか部屋に家具が欲しい」と思ったり、「さりげない装飾」をしようと思って迷走する様子は誰でも「あるある」とうなづくこと間違いなしです。この他の短編も決して奇想天外な出来事が起こるわけではないのですが、心にじんわりと沁みるような短編ばかりです。何かとせわしない毎日に疲れている人に読んで欲しい1冊です。
ありがとう寄稿。
いろいろな問いを発した内容です。病気の人に安静が第一というのは本当だろうかとか、ある人を見て不自由だと思って、その人に替ってやってあげることは親切なことなのか、など私たちが何気なく思っていることに再考を促します。
感想・書評「動かない」と人は病む 生活不活発病とは何か 大川弥生」ネタバレ注意・高齢化時代にスポットを当てて筆者は事実や様々な人の体験を取り混ぜて、一冊の本にしています(レビュー)。 #読書 - みんなの芸能ブログ。